空木岳2864M山行報告


Date: 2011.08.05-07   Member:kobayan(L)、KW、Kojima 、花好き娘(記)
Course: 8/6: 6:15千畳敷 ? 6:45極楽平 - 9:4檜尾岳 - 12:15熊沢岳 - 13:40東川岳 - 14:25木曽殿山荘
  8/7: 6:00木曽殿山荘 - 7:30空木岳 - 8:00空木平避難小屋 - 10:15迷尾根 − 12:00池山小屋-
    12:45林道終点 ? 13:05タクシー乗場


 今年もなかなか山に行けない・・・  何とかして参加したいと思い、皆が泊まる民宿天山ではなく、仕事後遅いチェックインでもOKだった 駒ヶ根ユースホステルに一人泊まり、朝一番の巡回バスの中で皆と合流しました。

 しらび平からロープウェーも朝一番に乗り込み!心配した混雑も避けられ、6:15千畳敷から出発。
 雨がぱらついたので雨具を着用。花畑の千畳敷カールを密かに期待していたのですが、遠目ではもう花の盛りを 過ぎたようでした。

 6:45コースタイム通りに極楽平着。

 辺りは霧で何も見えず、雨もひどくなります・・・。だんだん無言になり、30分くらい歩いたところで リーダーが帰ることを提案。
 「明日もこの調子だと我慢比べになってしまうし、景色も見えなければつまらない」
 確かに・・・。KWさんは空木に登頂済なので、戻る判断はお任せとのこと。いつもなら行きたい度が高い私も、 風邪気味だし明日も雨なら帰るかなぁと思い始めました。

 「そんな・・・!」
 と1人困惑しているのは行きたい度100%のKojima さん。
 このまま進んでも、引き返す道のりが長くなるばかり・・・決断がつかない。私はスマホで天気チェックして みると、明日は曇りのち晴れ、天気が早まったようなので、戻るのはもったいない気がしたところで、Kojima さんが すかさず、
 「あ!晴れ間が!」
 リーダーも折れ、進む方にかけました。1時間ほど歩くと青空ものぞきはじめました。
 「リーダーの決断どおりで良かったなぁ。」

 しかし、良くなる悪くなるの繰り返しで、私は諦めてずっとレインウェアを着ていましたが、Kojima さんは
 「俺がカッパを着ると晴れてきて、脱ぐと降ってくる!」
 と言いながらも、その都度脱いでは着てと一人で天気と戦っていました。

 おなじみのハクサンイチゲ・シナノキンバイ・イワギキョウ・ハクサンチドリ・タカネナデシコ・ タカネグンナイフウロや、この辺りのみ咲く小さなコマウスユキソウ(ヒメウスユキソウ)が励ましてくれて いました。

 地図上も見た目も気持ち良さそうな尾根道なのですが、岩場続きでなかなか難所です。

 30分遅れの9:45檜尾岳着。
 リーダーがいつもの調子ではないように見えました、寝不足か体調不良でしょうか?
 ここでちょっと先頭を務めさせていただきましたが、なぜか×の方に行ってしまいます・・・、車の運転のように、 先々に目が行くようにならないといけないと思いました。
 KWさんが「この道は今まででワースト3に入る」と言う通り、確かに大きな岩が転がる歩きにくい道で、熊沢岳に ついたのは12:15・・・途中お昼も食べましたが、1時間10分のところ2時間半かかっています。
 雷もゴロゴロ鳴り始めました。以前 光岳で小屋に3時までに着かなかったため夕食抜きだった例があるらしく、 2手に別れて元気組は先を急ぎました。

 13:40コースタイムを切り東川岳着。
 ここまでくれば、雷がひどくなっても木曽殿山荘までは走って逃げられるとKWさんは安心し、後発隊の様子を 見に戻りました。私も追いかけましたが、後発隊は意外と近くまで来ており、後はゆっくり山荘まで下って 14:25無事山荘着。

 小屋はほぼ一番乗りのようです、こんな雨模様ではキャンセルもたくさん出ると思ったのですが満室!噂通り、 予約なしで宿泊を頼んだ人は断られていました。
 ちょっと厳しいですが、仕方ないかなと思いました。まだ時間があるので、雨で濡れた服を干したりして いました。水場まで徒歩8分とあるので、誰が行くかもめていましたが、着替えの服を洗濯したかったので私が 買って出ました。

 道中は花がたくさんあり、写真で時間がかかったのは事実ですが、それにしても遠い・・・平安時代に木曽義仲が この辺りを越えたことにちなんで「義仲の力水」と言われ、飲むと何だか力が漲ってきます。
 帰り道は来る人来る人「まだですか?」と聞かれ、皆も遠く感じるようです。雷も鳴り出したので小走りで 帰りましたが、それでも12分はかかりました。

 夕食は何とおでん!小屋では初めてと皆喜んでいました。食後はお決まりの飲み&語らい。Kojima さんの 重そうなザックからは日本酒が出てきました。9時には消灯、寝場所は夕食後に宿の人が敷いてくれ、場所を指定 されるのですが、これなら場所取りも生じず、広くはないけれど最低限の寝場所は確保でき合理的と思いました。 でも一枚の布団に2人はなかなか寝付けなかったです・・・。


 5:00朝食、6:00出発。
 ご主人曰く、
 「普通到着が早かったパーティーは出発も早いですけどねぇ・・・」
 どうやら後の方のようです。昨日より大きな岩を越えて行く登り道、次の剣岳の練習になるなぁ・・・。昨日 小屋を断られた人は疲れた体で雷の中ここを越えたのだからさぞ大変だったでしょう。

 7:30空木岳山頂!
 昨日の天気が嘘のように今日はとても良い天気、360度見渡せて素晴らしい大パノラマです!
 木曽駒から八ヶ岳、甲斐駒、富士山見放題。

 リーダーが解説付きでビデオを撮っています、私もぐるっとビデオを回してみました。リーダーからオレンジを いただきました、こんな重いのを背負っていたので昨日不調だったのですね・・・ありがたいです。

 30分ほど山頂を堪能した後、名残惜しいですが下山開始しました。標高差約2,000Mを下らなければ なりません。30分下って避難小屋で小休止した後は一気に下り、小屋に泊まっていた団体さんを次々と抜かし ました!
 20人はいるかと思われる団体さんを抜かししばらく休憩していたら、また団体さんの声が・・・経験者のようで、 ペースは私達とほぼ同じです。休む間もなく先を行きます。
 登る人達はとても辛そう・・・KWさんが、
 「もう少ししたら樹林帯が開けて気持ちいいですよ」
 と励まていました。
 昨日の岩道より歩きやすいけれど、道中の長さに参っているようで、もし反対コースだったら大変だったなぁと 思いました。

 10:15迷尾根着、登りの人に鎖場があると聞き、地図にはないので大したことないだろうと思っていたら、 結構すごい鎖場&はしごがかかっており、これが小地獄・大地獄と言うようです。
 「団体さんがここを越えるのは時間かかるだろう」
 とKojima さんは軽食を始めたところで、早くも団体さんの声が!
 「俺は食べていく!」
 というKojima さんを置いて先を急ぎます。今日のリーダーは昨日の不調が嘘のように快調、反対に私はこの辺り から不調で転びやすくなり、次第に足ががくがくしてきて、皆から遅れを取るようになりました。

 12時頃池山小屋近くの水場に到着、歩いて10分の池山小屋は木曽殿山荘ご主人から一見の価値ありと言われた らしいのですが、私には気力がなく水場で待機していました。
 あと少しと聞いていたのに地図を見ると林道終点まであと45分もあります・・・。
 タクシーを呼ぶ都合もあるので、皆に先に行ってもらい私はゆっくり下ることにしました。

 12:45何とかコースタイム通りに林道終点に到着。皆に追いつくと、タクシー合流点までまだ山道を 下るとのこと。最後の力を振り絞り、15分位かかって13:05ゴール。
 やっとの思いで下ったのですが、皆は途中トレランの若い女性と行き会ったそうで、彼女は麓から1日走って 往復して帰る途中だったとか!!

 ボロボロの体をこまくさの湯で癒し、少し遅めの昼食もいただきました。
 高速バスを待っていたら、リーダーが先ほどのトレラン女性を発見!恐らく温泉に入ったのでしょうが、温泉 までは走ったに違いありません・・・それなのに疲れなど見られず、まだ走れそう・・・中部から高速バスで来て大会の 練習だそうで、雑誌にも載ったりするそうです。
 リーダーは写真をお願いしましたがうまく撮れないまま彼女はバスへ、諦めずバスの中を撮っていました。

 ほどなく新宿行きのバスも到着。後は心配なく乗っているだけ・・・と思ったのですが、何度目が覚めても大月辺り ・・・すごい渋滞で参りました。
 日付は変わったものの4時間遅れで何とか帰れました。

 天気が回復し山頂での大パノラマは忘れられません、みなさん楽しい山行をありがとうございました。

写真:kobayanL提供



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