笠ヶ岳(8月15~18日)
メンバー:スミリーダー、アイアイカップル、みっちゃん、ラスカル、マタギ
1日目 (記:マタギ)
コースタイム
新穂高温泉 6:00 ---- 6:50 笠新道入口 7:05 ---- 10:45
杓子平 11:15 ---- 13:00 稜線
13:40 ---- 15:15 笠ヶ岳山荘 --- 山頂まで往復
前日スミリーダーの車に4名で坂戸を10時出発、新穂高温泉15時着、1時間ほど遅れてアイアイカップルも到着、夕食までの時間に三角巾を使っての応急処置のレクチャーをする。(昨年の剣、今年7月の北岳の教訓から)
夕食は飛騨牛のサイコロステーキと缶ビール1本付きで豪華でしたよ。明日の長い笠新道登りを控え早目に就寝。
翌朝体調不良なアイアイはここでリタイヤ5名で出発、笠新道入口で朝食のお弁当を食べこれからの難行に備える。
森林限界の稜線までは展望も風もお花もなくひたすらもくもくと大地と格闘するのみ、時折見せる西穂方面は厚い雲に覆われこれから先のお天気が心配です。
杓子平の森林限界を過ぎるころから時折雨が降り出すもお花畑が広がりチングルマ、ミヤマリンドウ、シモツケソウ、ミヤマホツツジなどが次々現れ疲れを癒してくれます。
やがて稜線に出ると視界が一気に開け目指す笠ヶ岳の前衛が見えた、でも笠の山頂は雲隠れ、西側の西穂稜線も雲に覆われ中腹の新穂高ロープウェが豆粒のように見えました。
ここからがまだまだ長った、播隆平辺りから青空も広がり東側の黒部五郎、薬師、雲の平、水晶が見えてきました。
最後の登りで岩に書かれた「もう一息」「小屋は近い」「ガンバレ」の標識に導かれて15時小屋到着、先ずはビールで乾杯後明日は雨とのことで山頂へと疲れた身体に鞭を入れ足を進める。しかし槍・穂高は相変わらず雲の中で姿を見せてくれません。
夕食後やっと槍の穂先のところだけが雲が切れ申し訳なさそうに顔を覗かせました。
明日は5時出発とのことで好天を願いつつ8時には就寝しました。
2日目 (記:SUMI)
コースタイム
笠ヶ岳往復 ---- 5:30笠ヶ岳山荘 6:30 ---- 7:55 抜戸乗越 ---- 8:45 秩父平 9:30 ---- 11:25 弓折乗越 11:35 ---- 13:30 双六小屋
笠ヶ岳までご来光登山したところ、実にドラマチックな展開に!薬師、黒部五郎、水晶、目の前に槍穂高、そして乗鞍と大展望。槍から陽が昇ってきたかと思うと、金色のガスが悠然と流れ込み、自然のダイナミズムに心を奪われる。
大満足の中、笠ヶ岳を後にする。今日は尾根歩き。理想的な好展望の中、皆、思い思いに写真を撮る、撮る。花も素晴らしい。チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ハクサンイチゲ、ミヤマリンドウ、チシマギキョウ、、、枚挙に暇がない。想像してたより花は多めだ。
途中、小休憩しながら、抜戸乗越を過ぎ、抜戸山頂はパスして先に進む。前を行く人を見ると、ここから先はだいぶ下るようだ。かなり遠くに、赤い屋根の小屋が見える。どこの小屋かと思って地図を見てみたら、なんと双六小屋だった。ヒャー、まだあんなにあるのかと思ったが、今日はまあ、気楽に行こう。
笠ヶ岳の展望を名残惜しみつつ、ぐんぐん下ったら、そこは秩父平。
夏山の素晴らしい景色。青空が実に鮮やかだ。ミヤマキンバイも美しい。コーヒータイムをゆっくりと、じっくりと楽しむ。
さてさて、ここからは登り。昨日の厳しい登りに比べると、全く大した登りではないのだが、足が少し重たい。ウサギギク、ニッコウキスゲ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマコゴメグサ、タカネマツムシソウ、トウヤクリンドウ、ハクサンフウロ等の花々、あるいはクジャクチョウなどの高山蝶に励まされ、ようやく弓折岳に到着したら、急に人が増えた。やはり笠の道は、なかなか行けないのだ。展望も花も大変素晴らしく、実に充実感があった。最後は少し雨にも降られたが、双六小屋に着いたら、生ビールで乾杯!
おまけ。2年前に雲ノ平に行った時、双六岳トラバース道の花が大変良かったので、ふらつく足で散策。でも、トラバース道への10分の登りは、結構きつかった。。。
(3日目)(MICHIYO 記)
双六小屋(5:30発)-弓折乗越(6:45着6:55発)-鏡平(7:25着8:20発)-わさび平(11:05着11:45発)-新穂高温泉登山口(12:45着)
前日の天気予報は雨。夜間も激しい雨音を立てていたが、逆に雨が降り切ったのか、朝には秋空のような高い雲を浮かべた青空も見せていた。
槍ヶ岳を目指すMさんと別れて、関東の4名組は下山を開始する。(はじめてのおつかいのようにドキドキの、はじめての単独行の模様は、番外編をお楽しみに。)
前日も通った花見平は、朝の斜光を受けて益々美しく、写真小僧たちの魂を揺さぶる。但し、途中追い越しさせて貰った山岳ツアーの団体さんに又抜かれると面倒なので、彼らが到着するやいなや出発する。もう少し写真を撮りたかったが、仕方ないか。
乗越までは槍ヶ岳を眺めながらのパノラマルートだ。槍ヶ岳の向こうには雲があるものの、その雄姿をまだ見せている。前日は諦めていた鏡池からの逆さ槍を見たくて、槍が隠れる前にと、乗越からの下りも心が逸る。静けさに包まれた鏡池の水面に映る逆さ槍はとても美しかった。一通り写真撮影を終え、小屋の前でコーヒーブレイク。「かき氷」の旗にRASCALさんが反応する。後の3人は否定的だったが、「一口どうぞ」の声にスプーンを進めると、シャリシャリしてとても美味しい。「お腹こわすぞ」と一番否定的だったマタギさんのガッツク姿が、とても笑えた。RASCALさんごちそうさまでした。
鏡平から道のりはまだ遠い。どんどん下る。日差しが暑く下りでも大汗が出る。登って来る方はもっと大変だ。途中、熱中症で倒れたらしい人を見かけたが大丈夫だったろうか。
わさび平で昼食休憩。沢から引いた冷たい水で、野菜や果物を冷やしていて、とても美味しそう。ここでもRASCALさんが「スイカ」に素早く反応し、皆で冷えたスイカを頬張った。マタギさんが注文した素麺も美味しそうだった。又、来ることがあれば、絶対食べよう。
笠新道の分岐を過ぎたあたりで雷が鳴り、雨がポツポツと降り出す。槍を目指したMさんは大丈夫だろうかと心配しながら、ザックカバーを付け、とりあえず傘を差して歩き出す。するとすぐに本降りに変わり大きな雷の音が響く中、1時間の林道歩きで足元をずぶ濡れにしながら、ようやく車に辿り着く。結局、雨の天気予報が当たった最後となった。
平湯温泉で汗を流し、5時間のドライブの後、坂戸駅で19時30分頃解散となった。
天気予報に反して天候に恵まれ、沢山の花(約60種)にも出会い、今年最大のチャレンジを楽しい夏休みとして終わることが出来ました。ご同行の皆さま、誠にありがとうございました。特にSUMIリーダーには、山行中は勿論のこと、往復10時間の運転と、大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。