八甲田山1,584M&岩木山1,625M山行報告

メンバー:若旦那()、マタギ、すみ、タニシ、姫、ラスカル(記) 

日程:7/3 田代平湿原・東北大学付属植物園

7/4 〈八甲田山〉酸ヶ湯温泉~仙人岱避難小屋~大岳山頂~大岳避難小屋~毛無岱~酸ヶ湯温泉

7/5 〈岩木山〉

①リフトコース(若旦那) 嶽温泉-(バス)-八合目-(リフト)-鳥の海噴火口~種蒔苗代~岩木山山頂(往復)

②嶽登山道コース(タニシ・姫) 嶽温泉~八合目~鳥の海噴火口~種蒔苗代~岩木山山頂(往復)

③百沢登山道コース(マタギ・すみ・ラスカル) 百沢~岩木山神社~桜林公園~姥石~焼止まり避難小屋~種蒔苗代~岩木山山頂~種蒔苗代~鳥の海噴火口~八合目~嶽温泉

7/6 弘前城

 

7/3 新青森駅で、姫さん以外と合流。すみさん運転のレンタカーでいざ出発。途中お酒と山行の昼食を調達。駐車場がなく車番のすみさんは、コンビニフランスパンを頼みましたが、買ってきてくれたのはパン屋の大きなフランスパンと、賞味期限が夜中2時に切れるおにぎりでした(笑)途中、田代平湿原を散策。第四中隊慰霊碑と八甲田山を拝み、コナスビやズダヤクシュの咲く道の後に広がる湿原には、モウセンゴケの葉や、トキソウ、ワタスゲ、ニッコウキスゲ、ネバリノギラン、ヒツジグサ、サワラン等が咲いていました。次に東北大学付属植物園でイワナシの実や東北の植物を学習し、酸ヶ湯温泉に到着。タニシさんがチェックインし、姫さんの名前を「ヒメといいます。」と言うのが聞こえ、笑えました。レンタカーで早池峰や岩手を旅した姫さんが到着しました。

 

7/4  8:00酸ヶ湯温泉出発。ゴゼンタチバナ・ミツバオウレン・竹の花などを見ながら登っていきます。硫黄のにおいがする地獄湯ノ沢に出てから急坂となり小雨が降ってきました。仙人岱に出ると湿原のお花畑が広がっていました。膝痛の若旦那Lと一緒にタニシさんもゆっくり登っており、湿原でヒナザクラ撮影の終盤お会いしたのですが、前半組を待たせているだろうと私は先へ進みました。大岳と避難小屋の分岐は一瞬悩んだものの避難小屋へ進み10:10前半組の待つ小屋へ到着。コーヒーをいただきながら若旦那L達を待っていましたが現れません。避難小屋に寄らず大岳に向かったのかもしれないと、10:35出発しました。


少し太った私には急坂が辛く、けなげに咲いているミヤマオダマキに励まされ何とか登っていました。鏡沼を過ぎ風雨がだんだん激しくなり、霧で周りもよく見えません。レインウェアのズボンをはいて更に皆から遅れを取ってしまい、開けたところでようやく追いつきましたが風雨が激しく、早々に先に進みました。下りが続くので、さっきの開けた所は山頂だったのでは・・・と尋ねたら、そうでした!もう戻る余裕もなく、あの風雨では誰も写真を撮っておらず、若旦那Lとタニシさんが撮っていることに期待しました。(GPS記録11:30山頂通過)


11:50大岳避難小屋着。昼食を食べながら2人を待ちましたが、一向に現れません。2人が先にいるとしたら最初の速度では前半組が追いつきそうですが、気付かず追い越したとは考えられません。後にいるとしたら遅すぎるので、引き返して下ったのではないか、と思い始めました。メール返信もなく、前半組も暗くなる心配があり、13時に出発することにしました。


30分ほどで下方に毛無岱が見える長い階段に出ると、若旦那Lから着信が!すぐ切れて繋がりませんでしたが、無事とわかりホッとしました。雨も上がり、開けたベンチでレインウェアをしまいながら休憩。ミズバショウやイソツツジ、イワイチョウ等が咲いていました。再び若旦那Lと連絡が取れ、何と、先に進んでおり宿まであと500mほどとのこと!仙人岱避難小屋に寄らず、遅れを取っていると思い昼食も食べずひたすら前へ進んだそうです・・・。2人は前半組を気遣い急いで歩き、前半組は2人を待ちながら遅く歩き、お互いを思ってどんどん離れていくとは、すれ違いの恋人のようですね・・・。15:10酸ヶ湯温泉着、車で本日の宿、嶽温泉小島旅館へ。

 

7/5 岩木山登山は3コースに分かれました。 初めはリフトか百沢の予定が、宿のお客から百沢の雪渓が下まで続いて大変だったと聞き、嶽コースも候補となりました。私は前日の八甲田でかなり参っていたのですが、百沢は花が多いと聞き、後で話を聞いたら悔しいと、無謀にも百沢を選んでしまいました。


8:00 宿で集合写真を撮り、3班に分かれ出発。宿の車で百沢へ。ご主人は体格が良く、袈裟のような作務衣で一見お坊さんのように見えます。早起きして岩木山神社へ行った姫さんから、神社に寄らず先まで送ってもらった方が近道と聞き、ご主人に話した所、「百沢から登られる方は皆さん岩木山神社にお参りします。」とその風格でおっしゃると、神社に寄らなかったらバチが当たりそうで、神社へ直行。


8:10岩木山神社参拝、山行の無事を拝みます。桜林公園を経て山道に入るまで30分位かかりました。花が全然なく、1時間ほど経った時、道端に黄色いランを見つけました。先頭のマタギさんも珍しく見逃し、2番目を歩いていた背の低い私に有利な所に咲いていました。すみ博士も同定に悩み、その後似たエビネを何回か見かけがっかりしていたのですが、すみ博士は最初のは少し違うと調べてくれたところ、コケイランとわかり、今回の収穫となりました。

七曲がり、カラスの休場を過ぎ9:30姥石通過、鼻こぐり、とかなりバテて、急坂で足がなかなか進みません。水が欲しくてたまらず、足りなくなるかもと心配でした。後日、ふくらはぎが1週間パンパンになり調べた所、脱水症状だったようです。水は重要と再認識しました。


10:40焼止まり避難小屋着。水分が欲しくて持ってきたミニトマトを貪るように食べてしまいました。バテを見かねたすみさんが荷物を持つと言ってくれ、恥を忍んでお願いしました。

10分ほど休んで出発。焼止まりから雪渓のはずですが、道がひどくなるばかりで戻ろうかと相談中、人が来て合っているとわかりました。ようやく雪渓が現れ、アイゼンをつけました。ひどい急斜で、後で調べた所30度でした。若旦那Lから念の為4本爪アイゼンを持参するよう案内があったものの、百沢は希望者が前夜決めため、4本爪のすみさんと私はズルズル滑り、蟻地獄のようで苦労しました。途中で断念する人達にたくさん会いました。

そんな中、アイゼンなしで引き返す若い女性がいたのですが、諦めきれず木を杖に再度登ってきて、しばらくしてコツをつかんだのか、あれよという間に抜かしていってしまいました。やっと土になり、探し求めていたミチノクコザクラが!もう雪渓とおさらばとアイゼンを脱いだら、また雪渓が出現!

道が不明確で、途中すみさんが竹やぶこぎをしたり、マタギさんが滑落して手に怪我をしたり。しかし上方は雪が締まり滑りにくくなりました。それでも急斜は応え、進んでは休みの繰り返しでした。雪渓の終わりが見える頃、左手にミチノクコザクラの見事な群落!一気に元気が出ました。ようやく雪渓が終わり、開けた所に出、13 :30なので昼食となりました。すると向こうの方から「お~い!」という声が・・・種蒔苗代の上方にいる、タニシさんと姫さんでした。「まだ山頂ではありませ~ん!」「ミチノクコザクラがありますよ~!」色々叫んでくれているのですが、我々はヘロヘロで立ち上がる気力もなく、手を振るのが精一杯でした。

13:55出発。先ほど2人がいた辺りに着くと、確かにミチノクコザクラが咲いていました。岩道を進み、14:25山頂着。すみさんが何と、ザックからビールのプレゼント!三角のモニュメントをバックに乾杯!温さはなく常温程度で、胃に染み渡る~!最高の贅沢です。しばらく堪能した後、下りました。

岩木山八合目につき、水分調達でき安堵。疲れたのでバスで帰ろうとしたら行ったばかり・・・。このペースで歩くと暗くなる心配があり、若旦那Lに一報を入れ休憩後16:25出発。嶽登山道は木で覆われ薄暗く花はありませんでしたが、ギンリョウソウがあちこちで見られ、励ましてくれました。しかし景色が見えないので、どこまで歩いたのかわかりません。気付いたら嶽温泉への分岐まで来ており18:10登山口着、実に10時間の歩行で宿到着。

 

7/6 八幡平方面へ向かう姫さんとお別れし、弘前城を観光。入園料無料ギリギリ9時前でラッキーです。天守閣は小さかったですが、武者落とし等仕掛けも見られ、興味深かったです。桜の名所の園内は広く、春は本当に綺麗だろうなと思いました。昨日登った岩木山がかっこよく見え、しばらく撮影タイム。あの急斜の雪渓を登ったと思うと感慨深いものがありました。しかしみんな山の疲れが取れず、観光より頭に浮かぶのはアイス、ということで、アイスを食べて早々に新青森駅へ向かいました。

 

遠方山行企画をしてくださった若旦那L、八甲田山計画をしてくれたタニシさん、運転してくださったすみさん、皆さん大変お疲れ様でした。バテバテで足手まといになってしまいましたが、無事2座制覇でき感無量です、ありがとうございました。

岩木山山頂でで乾杯


2014年山行計画に戻る