大源太~朝日岳 山行報告 2015 年6 月13 日~14 日
メンバー:マタギ(L)、すみ花博士、HIME(記)
コース:1日目 旭原登山口 ⇒ 大源太(1598m) ⇒ 清水峠・白崩避難小屋(泊)
2 日目 小屋 ⇒ 朝日岳 ⇒ 笠ヶ岳 ⇒ 白毛門 ⇒ 土合
何年か越しの企画、未だかつて期待を裏切られたことのない愛し麗わしの谷川。でも天気があやしい、
避難小屋泊は荷物重い、今年はトレーニング不足、自信ないなぁ・・・などと逡巡していたが、天気予報
が徐々に良い方向に向かったので、これは谷川の神様に呼ばれたのだと確信して直前に飛び込み参加。
往路の車中では、白毛門の登山口に駐車して土合駅まで歩くとか、越後湯沢行の電車に乗れなかったら
大源太周遊コースもあるねとか、機に臨み変に応ずる心構えを確認しあう。9:00 土合駅到着。もぐらトン
ネルを下って9:56 越後湯沢行きの電車に乗る。タクシーで旭原登山口へ。10:55 出発。
歩き始めた道の両側にワラビがたくさん。帰り道だったら採ってお持ち帰り。途中2 ヵ所の渡渉地点で
は靴濡れも覚悟したがめでたくクリア。急登をしのぎ、稜線に出る。黙々と歩くも、燃料切れで山頂まで
もちそうにない。12:50 途中の炎天下の岩場でランチ。ここまで誰にも会わず。周囲の山々がよく見える。
14:19 暑さと荷物の重さでヘロヘロしながら大源太山頂に到着。汗だらだら。のびのびしようと思った
らコバエのような「メマトイ」とかいう羽虫の大群にひっきりなしに襲われてまったく落ちつかず。
スミ博士は新兵器の防虫ネットをとりだしてかぶる。視野は狭くなるが虫に対しては有効で快適だそう。
マタギ氏は防虫スプレーをかけまくるものの「きかない」らしく、耳の後ろなど刺されていた。私は帽子
もかぶらず手でシッシッとやってただけの無防備状態。しっかり髪の毛の中の頭皮や目の周りを刺され、
翌日にはきちんと腫れあがった。痛さ痒さはブヨよりましだが3 日は治らないので要注意。 メマトイが
うるさくてしつこくてピント合わせに集中できないものの、このあたりでは、アカモノ、シラネアオイ、
ナエバキスミレ、イワカガミ、マイヅルソウ、ヨツバシガマ、ゴゼンタチバナを散見。
七つ小屋手前の分岐を清水峠の方へ。時おり雷が聞こえるがとても気持ちの良い稜線。ツマトリソウが
たくさん咲き、バイカオウレン、ミツバオウレン、ショウジョウバカマが残雪の傍で元気いっぱい。
緩いアップダウンが続く道沿いに前を歩くパーティが見える。3 人、3 人、1 人、3 人・・・今の時間にここを
歩いているということは、我々と同じ避難小屋泊りか。確かキャパは10 人。我々が3 人。ひゃぁ!
寝床が確保できるか不安になりつつ笹薮の中を進む。三角の立派な東電小屋の先に小さな小屋が見えた。
中にはいったら先着の女性3 名パーティと女性1 人の計4 名。かなりゆったりスペースを確保できた。
ぽっとん式トイレが小屋内の扉の奥にあり。匂いなし。虫なし。清潔。ふしぎ。全国の山小屋に広めたい。
早々に夕食。近くに水場があるらしいが残雪で足場が悪いと聞き
誰も汲みに行かず。ありあわせの水で調理開始。メインディッシュ
はフリーズドライの牛丼。副菜は野菜スティックに塩辛漬物2 種。
日本酒はスミさんが担ぎあげてくれていた。
暗がりの中でヘッドライトつけながら、正しい避難小屋の食事。
これで意外にお腹いっぱいになり19:00 就寝。寝息が聞こえるだけ
の静かな夜。
翌朝4 時起床。朝食はフリーズドライのきのこパスタにエビピラフ。お湯かけて簡単にできあがり。
食べていたら雨音が聞こえ始めた。水汲みの気持ちがたちまち萎えた。水不足でコーヒーもあきらめ。
5:05 出発。めざすは朝日岳。雨は降ったりやんだり。稜線歩きだしまだしばらくこの調子だろうと観念
して雨具の上下を着る。もぅ蒸れ蒸れ。食事して1~2 Kg は減ったはずのザックが昨日より重く感じる。
こんな予報じゃなかったのに・・・。このあたりにはツバメオモト、ショウジョウバカマ、アカモノ、など。
8:00 頃、秋は紅葉でとてもきれいだという朝日岳山頂下の湿原に到着。いつもの水場は雪でふさがれて
いるらしく、近くの小川で雨で濁った黄色い水を汲む。チングルマ、サクラソウ、ウユキソウにであう。
朝日岳山頂はホソバヒナウスユキソウだらけ。さすが天下の名峰! 幸せいっぱい、花いっぱい!
ようやく雨もあがり、薄雲でやや視界が悪いものの、来た道、行く道、馬蹄形の稜線がぐるりと見渡せる。
広い山頂は独占状態。この景色の中、ヒナちゃんたちに囲まれて、黄色い水で沸かしたコーヒーを飲む。
帰りの時間を気にしなくてよいので、好きなだけ写真を撮って、深呼吸して、体操して、のんびりする。
登頂記念撮影後、次なるピークをめざすが、もっとたくさんのヒナちゃんの群落に会い、雨露をまとう
ヒメシャクナゲ、ジョウシュウアズマギク、ナエバキスミレ、リンドウ、名も知らぬ花、に挨拶しながら
パチリパチリやってたら、ますますペースダウンして10:30 笠ヶ岳到着。山頂からはマチガ沢、一ノ倉沢、
幽ノ沢、芝倉沢、の白い筋が真正面に並んでどどぉん!と見える。迫力あり。かっこよくてしびれる。
羽虫がやや少なそうなここで早めのランチ。恒例のスミトマトとマタギオレンジをここでもいただく。
まだ先は長いぞと腰をあげて次へ。道中、新顔のイワナシ発見。12:35 白毛門到着。サラサドウダンに
迎えられる。ここではもう何もすることなく、ただ、ぼけ~っと休憩。
後は下り。今朝の雨と虫のせいで難易度アップ。いつもよりてごわい。樹林帯にはいってもずっと急。
いいかげん飽きて飽きて飽きて、登山口到着15:50。みなさんお疲れさま。
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