黒部五郎岳山行報告 2日目 H30.8.17()   SUMIさん(L)KUMAさん・Oさん()

 

私の記録は8/16()1日目の深夜から始まる。


雨の中の登りで身体的・精神的に疲労困憊…。消灯前から眠ってしまった私は
23:30トイレに起きる。雨の音はしていない。山に来た時の私の中でのお決まりで一応山荘の外を覗く。なんとなんと満天の星空…!! 音を立てて降っていた夕方の雨が嘘のよう。またその雨が澄んだ空も運んでくれたようで、いきなり2つの流れ星を見る。願うは無事の登山。あまりの感激に、余計なお世話と思いつつも夜行バスで来たクマさんと熟睡しているスミさんを起こして一緒に星空鑑賞。私は合計6個の流れ星を見た。お二人さんごめんなさい。

 朝食前の10分位で霜の降りた木道を歩いて池に行くと、これまたなんと逆さ槍!! これで今回の山行での私の一番の目的は果たしてしまったようなもの。

 

 6:20  鏡平山荘を出発。弓折岳を見上げながら尾根を登る。ここが今日の一番の頑張り所とのことで気を引き締めて登る。雲ひとつない青空に槍・穂高連峰がそびえている。下から沸き立つ白雲。誰が撮っても素敵な山岳写真になるっていうような空気の透明感。あの沢登りのような道を登って来た苦労の何十倍ものご褒美と感謝する。7:30 弓折岳との分岐に到着し休憩。ここまではコースタイムから大きく遅れてはいないらしい。左へ行くと笠ヶ岳への分岐を双六方面の右に向かう。笠ヶ岳は本当に編笠のような山容だ。

 しばらく歩くと広々した場所に出てそこが花見平。残雪の雪田も見られる。チングルマの穂が風に揺られて「あーもうそういう時期なんだなー」と思う。

 

 9:15 双六小屋に到着。小屋前のベンチとテーブルは片付けられていて夏山シーズンの終わりを感じる。冷たい風の吹く中で休憩。今日は天気が良いからと稜線ルートを登る。今日一番の頑張り所は終わったはずなのにここがまた結構な登りで息が上がる。槍・穂高には雲がかかったり現れたりを繰り返している。鷲羽岳・水晶岳が近付いてくる。別名黒岳の名を持つ水晶岳は紫色っぽく見えた気がしたのに見る方角によってこんなにも違うんだと感じる。

 

 11:10 広ーい双六岳に到着。この辺りから私はバテバテでせっかくの景色もあまり写真に収められていない。明日の黒部五郎岳と太郎平までの道のりを歩ききれるのかと心配になる。今更ここから一人で戻るのも不安だし…。それでも道端の花やイワヒバリの鳴き声に癒されたり、イワヒバリの実物を見られたことに感動しているうちに三俣蓮華岳に到着する。

13:20
。長野・岐阜・富山の県境に立っているのかと思うと感慨深い。今度は薬師岳が近付いてきた。

 
 私にとってはこの後の下りが今回の山行で一番の難所だった。急下降に加えて大石・小石が敷き詰められて、次の足をどこに置こうかと考えながら一歩ずつ降りる。樹林帯のためか下りなのに汗
(冷や汗?)をかく。歩いても歩いても小屋が見えてこない気がする。コースタイムより大幅にオーバーして15:20黒部五郎小屋に入る。北アルプスの中でも黒部五郎岳の奥深さを痛感する。もうこれ以上歩けないと思うくらい疲れて本当に明日が心配。6つの流れ星にお願いしたのに…。それでも乾杯のビールは美味しく頂き、夕食後は明日に備えこの日も消灯前に就寝。

 明日も無事登頂し太郎平小屋まで辿りつけますように…。


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