弥彦山、角田山山行報告
2003年4月5日〜6日
参加者 Kobayan(L) Hata 花好き娘 Satou Yakkora Sumi Fujita(記)
4月5日(土) 弥彦駅〜弥彦山〜ロ−プウェイ駅−弥彦神社〜弥彦温泉
往復料金が格安になる東京駅6時8分発のあさひ301号に乗り、燕三条で下車。天候は雨、強くは ないが、止みそうにない。そのため、リ−ダ−の判断で簡単に登れそうな弥彦山に予定を変更する。
弥彦線に乗り換え、終点の弥彦で下車、今日、宿泊予定の旅館に立ち寄り、不要な荷物を置き、宿の 女将さんの「1時間もあれば頂上まで行けるよ」との声に送られて、雨の中、歩き始める。車道を 10分ばかり歩き、登山道に入る。しばらくは杉林の緩やかな道を進むと、1合目の標識、この先は やや急な登りが続くが、登山道は道幅も広く、よく整備されていて歩き易い。これなら傘を差しながら 登っても苦にならない。作戦変更大成功である。
花は多い。登山道入口付近にキクザキイチゲの群落、少し進むとカタクリ、ショウジョウバカマ、 エンレイソウと花が途切れることはない。しばらくすると大住さんのコシノコバイモが咲いているよ との声。花被片の縁に白色の突起と紫色の網目状の波紋を持ち、雨の中、下向きに咲いているこの花は 独特の風情がある。それからも繊細な感じのキクバオウレン、ヤマエンゴサクのミニチュア版の ようなミチノクエンゴサク、長く曲がっていて天狗の鼻のような距を持つナガハシスミレ、葉が独特な スミレサイシン等東京近辺ではお目にかかることが出来ない花が次々と現れる。そしてついに オオミスミソウ。雨のためか、花を固く閉じていたが、やっと1輪だけ開いている花を見つけカメラに 収める。
雨にも拘わらず、写真を撮りながら登ったので2時間近くをかけて、ようやく6合目に到着。ここに 雨を避けられる場所があったのでランチタイムとする。このあたりからは花も少なくなり歩くピッチ も上がって、間もなく弥彦山と多宝山とを結ぶ鞍部9合目に出る。寒いので近くのレストハウスに駆け 込み、雨を避ける。体の温まったところで弥彦山頂上を往復する。残雪のある急坂を登り、テレビ用の アンテナが林立しているところを過ぎると頂上である。頂上には弥彦神社のご神体が祀られている ご神廟があり、広く石畳が引かれている頂上らしくない頂上である。晴れていれば雄大なパノラマが 広がっているそうであるが、今日は何も見えない。記念写真を撮り、早々に下山する。
下山はロープウェイ利用で時間を節約し、弥彦神社にもお参りして宿に戻る。料金が安いのと、 いつでも温泉に入れるのが何よりの宿である。夕食後、部屋に戻り宴会。話題は山の話から恋愛論に まで及び、大いに盛り上がった。
コシノコバイモ
ナガハシスミレ
4月6日(日) 越後線・巻−(タクシー)−角田灯台バス停〜角田山〜稲島−(タクシー)−巻
朝6時頃、目が覚め外を見ると、昨夜遅くまで降っていた雨はあがっている。雲は残っているが、薄日が 差している。これならカタクリやオオミスミソウの花も開いているだろうと、まずは一安心である。
角田山は標高わずか482m、山容もぱっとしない低山であるが、早春を告げる花・オオミスミソウ、 カタクリ、キクザキイチゲ等がいち早く咲くことで広く知られている。当初の予定では稲島(とうじま) コ−スを登り、灯台コ−スを下ることになっていたが、インタ−ネットの情報で「桜尾根は オオミスミソウが一杯」とあったので、桜尾根を登り、稲島に下ることに変更する。桜尾根コ−スはどの ガイドブックにも載っていないそうであるが、2万5千分の1の地形図には登山道が記されている。
弥彦線、越後線を経由して巻で下車、タクシ−で角田灯台バス停まで行く。そこにある駐車場の奥から 桜尾根コ−スが始まっている。入口に指導標はなく、他の登山者に確認してから歩き始める。急な登りが 続くが、50mも進むと早くもオオミスミソウの群落に出会う。
花弁状の顎片が白色、淡紫色、紅紫色のもの、形が細かったり、丸みを帯びていたりと様々な オオミスミソウがあたり一面に咲いている。
今年は花期が遅いのかまだ蕾のものも多い。写真写りのよい花を求めて右往左往し、写真を撮りながら 歩を進めて行く。今回のメンバ−にもカメラマンが多く、写真写りのよい花には行列が出来るほどである。
急な登りが終わり、平坦な尾根道に出ると、今度はカタクリの大群落に出会う。あたり一面がカタクリ で埋め尽くされている。御前山や三毳山とは比べ物にならないほどの大群落である。オオミスミソウも 咲いているが、縄張りでもあるのかカタクリとは混在して咲いていない。やがて笹の茂った下りになると、 今度はナガハシスミレ、スミレサイシン、キクザキイチゲと花が途切れることはない。花の種類は多く ないが、花の多さは圧倒的である。また、このコースには指導標や階段等の人工物がないのも気持ちが よい。桜尾根コ−スに変更して大成功である。
下り切ったところから滑りやすい急な道を登ると、灯台コ−スに合流し、頂上に着く。登山口から ゆっくり登って2時間の行程。頂上は広いが、人気の山だけあって人で一杯である。やっと7人分の スペ−スを確保し昼食をとる。
昼食後、稲島(とうじま)に向けて下山する。まず、なだらかで広い尾根道を10分も行くと観音堂に 出る。前方が開けていて飯豊、朝日連峰や越後の山々が望めるそうであるが、今日は遠くが霞んでいて見る ことが出来ない。ここから急な尾根道を下り、沢に出て林道状の道を進む。登山口にある駐車場には、 頂上から1時間40分で着いた。稲島コ−スもオオミスミソウこそなかったが、花は多かった。
キクザキイチゲ、カタクリ、スミレサイシン、イカリソウ、コシノチャルメルソウ等‥。
ここからタクシ−を呼び巻へ、さらに越後線で新潟に出て、新幹線で帰京した。
今回の山行はまさに花、花、花の2日間であった。それにリ−ダ−の適切な判断が加わり、一層楽しい 山行となった。ありがとうございました。
オオミスミソウ三態
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