剣山山行報告 〜3バカトリオが行く〜


日程:8月1日(金)〜8月3日(日) 3バカトリオ:若旦那(L)、Wako、花好き娘(記)

 行き帰り夜行で5万かかる山行に参加する物好きは3人。私が持っていたお菓子「ばかうけ3バカ トリオ」と同じと言ったのはWakoさんであった。剣山は四国で石鎚山に次ぐ2番目に高い山で、百名 山である。宮尾登美子の小説『天涯の花』の舞台になり、キレンゲショウマの描写が一躍有名になっ た。

 東京でのぞみに乗り、岡山からムーンライト高知に乗り換える。「ゴォ〜ッ!」と音を立ててきた電 車はなんだか昔っぽい。ドナドナのメロディが頭を流れる…。中に入ると、座席がない!船の2等席 のように、絨毯に枕と毛布がポンポンと置いてあるのだ。3バカトリオは「寝られるぅ!」と大喜び。 しかし一般人は「これグリーン席ですか…?」と困っていた。

 いつの間にか朝。阿波池田から普通電車に乗り換え、貞光到着。ふと気付くと黒木さんが見知らぬ 3人組と話している。何と、お友達だそうだ。世界が狭いのか、黒木さんの世界が広いのか…。 さて、バスに乗り、剣山を目指す。この辺りの家は屋根に“うだつ”が目立つ。「うだつが上がらな い」の語源だ。3バカトリオ、利口になる。途中リーダーが予約してくれたマイクロバスに乗り換え、 登山口の見の越まで合計2時間…山道で久しぶりに車酔いしてしまった。

 登り口最初の剣山神社で一礼。『天涯の花』モニュメントもある。9:45登山開始。すぐにハガクレ ツリフネソウに出会う。葉の下に隠れて白い花が咲く。ギンバイソウ(銀梅草)も初めて見た。夏なのに 湿気がなくて歩きやすく、心地よい道は3人に好評。11:00リフト西島駅に着き一服。あ、シコクフ ウロだ!花びらの網目模様がかわいい。ここからの道は直射日光がきついが、ナンゴククガイソウ・ レイジンソウ・ヒメフウロ・ヒナノウスツボが励ましてくれる。

 途中反れてキレンゲショウマ群生地である行場へ向かう。この花を名づけた矢田部良吉博士は、私 が学生時代お世話になった先生の血族だった。レンゲショウマとは属が全く異なるが、つぼみが似て いると適当につけた名前にケチをつけられ、意地になって発表してしまったらしい。牧野富太郎を破 門にしたのもわかる気がする。そんな訳で余計見たかった花だが、その群生は噂どおり素晴らしかっ た。狭い道に三脚を立てたカメラマンがたくさんいて、非常識であった。

 うっかり時間をかけすぎてしまい、急いで頂上へ。13:10、剣山山頂!山頂は平らで広い。次郎笈 へ向かう尾根道にうっとりしながら昼食タイム。時間が押しているので、30分の休憩。

 下山途中、突然大きな岩、お塔石が現れる。すぐ下に大剣神社。何っ!?「天地一切の悪縁を断ち、 現世最高の良縁を結ぶ」!!3バカトリオ、お賽銭をはずむ。1時間弱で西島駅に着いてしまった。 しかし下りに弱い3人はこの先リフトで下ることにした。時間まで一服し、リーダーがHPから印刷 した1割引券を出す。さすが用意がいい。15分の空中散歩もなかなか素敵だった。

 16:50駅着、時間が早いので岡山へ。今度は瀬戸大橋を拝むことができた。ビール一杯無料につ られた3バカトリオ、中華料理店へ。結婚式の2次会もやっているからイケそうだ…え゛、マズイ。 でも繁盛している…岡山人の味覚は一体…。結局マックで時間を潰し、寝台特急サンライズ瀬戸に乗 り込む。

 B寝台は個室になっていて、オートロック!浴衣まで用意してあり、ビジネスホテルのよう。シャ ワー室もあった。知らないうちに鉄道マニアの仲間入りだ。翌朝、Wakoさんは横浜で、リーダー と私は東京でそれぞれクランクアップ。いい旅であった。3バカトリオ、お疲れ様。

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