蔵王山(山行報告)
参加者:ムロタク(L)、ヨワコ、Kobayan、ヤッコラ、Suzuki、花好き娘、アイアイ、Kojima(記) 計8名
1日目 :
平成16年6月13日(土) 晴れ 熊野岳1841m 名号峰1490m
行 程 :
白石蔵王駅(10:00)タクシー → 山頂駐車場(10:50) 昼食 →
苅田岳(11:30) → 名号峰(14:00) → 峩々温泉(16:40)泊
注:このタイムは、くれぐれも皆さんの
山行
の
参考
にはしないでください。
コマクサとの出会いに感動 !
!
数日前の天気予報では、台風の影響で大荒れとのこと。前日の予報では、雨模様で夕方頃あがる とのこと。ところが当日は、台風崩れの低気圧が太平洋に抜けて天気が回復し、白石蔵王駅に着いた ときには晴れて来た。なんと言っても山は天気次第、楽しい山旅が約束されたようだ。
駅からワゴン車のタクシー1台に8人が乗り込んで山頂駐車場へ。車窓からも蔵王連山の眺めを 十分楽しむことが出来た。山頂駐車場に着き車から降りるとさすがに1700mの高地、強い風が吹 き付け寒さを感じ、上着を着込む。レストハウスで昼食を済ませてから出発する。初めにレストハウス の裏手にある苅田岳に登る。駐車場から10分程度で登れる山なので、大勢の観光客が身軽な服装で 登っていた。
山頂からは、熊野岳の山並みと手前に大きく深く切れ込んだお釜を望むことが出来た。北蔵王一帯は、 火山の影響からか樹木がほとんど無いので、視界を遮られず展望を楽しみながらの山歩きが出来る。また、 熊野岳一帯は、なだらかで丘陵地帯を歩いているようだった。
苅田岳から熊野岳までは、高度差で100mしかなく、のんびりと花とお釜の展望を楽しみながら歩 いた。斜面(ガレ場)のいたるところにイワカガミが群生していた。1時間ほどで熊野岳に到着。風が 強く、休憩出来る場所(風避け)が無いので、100名山登頂の記念撮影の後、山頂を離れる。
ほとんどフラットの遊歩道、柵の反対側にコマクサを発見する。よく見ると至る所にコマクサがある。 花はつけていないが蕾を持っている。もうすぐ咲くのではなないだろうか。
避難小屋を風除けにして休憩した後、名号峰(「みょうごうほう」と読むそうです。)までは、長い 下りが続く。途中、所々にハクサンチドリ、ツマトリソウ、マイズルソウなどの群生地があり、花との 睨めっこ、なかなか前に進まない。コースガイドにあるタイムの倍の時間を要した。下山コースを離れて 5分弱の登りで直ぐに名号峰に到着した。熊野岳からは400mの高度を下げている。
山頂で一息ついて下山し始めたとき、突然Iさんの悲鳴!熊にでも襲われたかと思ったら足元に コマクサ。一同これにはビックリ。山頂下の小さなガレ場に点々と馬面のコマクサが出迎えていた。 (熊ではなく、馬だった。)
登るときには誰も気づかなかった。蔵王連山の中でもマイナーなコースで下山コースからも山頂が 外れているので、あまり人が立ち入らないから残っているのだろうか。メンバーは、それぞれのデジカメ を通して貴重な花に向かい合った。何処から入ったのか何時の間にかNさんがコマクサに囲まれていた。
「コマクサを踏むな!動くな!」と言われて困惑していた。名号峰を離れてからは、本来のペースに戻り、 なんとか5時前に宿へ着いた。
宿は、秘湯の「峩々温泉」、お風呂(露天2箇所を含め5つ)が良かったことと、従業員の応対のよさ で全員の評価は、ハナマルでした。露天風呂は、夜には混浴となる。(「夜中には従業員が入る。」と 騒ぐものがいた。)内湯には湯船が2つあり、その一つは43〜46℃の高温の風呂で熱くてなかなか 入れなかった。ある人は、一瞬肩まで浸かって、もの凄い勢い飛び跳ねて出てきた。その姿が滑稽で 脳裏に焼き付いている。
2日目 6月14日(日) 雨のち晴れ
・杉が峰1,745m ・屏風岳1,817m ・不忘山1,705m 峩々温泉8:30タクシーにて → 苅田峠登山口9:15 → 屏風岳11:15(昼食)
→ 不忘山13:35 → 白石スキー場駐車場15:50タクシーにて → 白石蔵王駅16:15
食事後17:46の新幹線にて帰路
圧巻「南蔵王の高山植物の群落」
朝食を済ませて、タクシーに乗り込む。天気予報では、全国的に快晴であったが、昨日とは打って 変わって曇天。タクシーが高度を上げるほどに天気は悪くなり、雨が降り出す。(なぜか天気同様に 運転手の態度も悪くなる。)
苅田峠登山口で車を止め、車中で雨具を着込んで、雨の中をスタートする。雨は降っていたものの、 初めは木道で歩きやすかった。低木の樹林を掻き分け小さなアップダウンを繰り返すうち徐々に悪路に なって、ぬかるみに足を取られながら悪戦苦闘の連続になった。
1時間ほどで杉が峰に着いた。この頃には、雨もあがり空が明るくなって視界も開けてきた。杉が峰 を少し下ると池糖のある湿原が現れた。チングルマが白い花を一面に咲かせていた。イワイチョウ やコウメバチソウの群落も観られた。湿原を過ぎてもしばらく悪路が続き、徐々に登りもきつくなった が、この頃には、天気がすっかり回復し、稜線に出ると背後に昨日登った北蔵王の山々がくっきり と見える。
左下には太平洋に注ぐ阿武隈川が、右下には山形盆地その奥には頭を雲に被せた山並みが、まるで 天空を歩いているようだった。屏風岳でこの景色を眺めながら昼食を取った。前日からリーダーが しきりに言っていた言葉「もっと凄い場所があるよ!」との意味が屏風岳から下山し始めて分かった。
ハクサンイチゲ、チングルマ、小さい花びらのサクラソウなどの大群落がこれでもかこれでもか現れた。 感激感動でした。そんなお花畑で、Kさんが花に目線を合せ小さく小さくなって花と会話をしているとき、 誰かが「ハクサン市毛良枝」などと言っていた。
最後のピーク不忘山付近にも沢山の花が咲いていた。ミヤマオダマキ、シラネアオイ、ホソバベンケイ など観られた。不忘山からは一気の下山したものの、急坂に加えぬかるんだ道で、予想以上に時間を かかった。
白石スキー場につく頃には、梅雨明け時期の真夏の昼下がりのような感じになっていた。
戯言
白石に湯麺(うーめん)という名物(細くてソーメンのようなもの)がある。峩々温泉でも出されたが、 帰りに駅前にあるホテルのレストランでも食べた。K氏曰く「昔この地方では、幕府による隠れキリ シタン狩りの際、踏絵ではなく、湯麺を食べさせて探したそうだ。」「what's this」「アーメン。」
〔蔵王で見かけた花〕
エンレイソウ、ゴゼンタチバナ、ミツバオーレン、シャクナゲ、ミヤマハンショウヅル、タカネバラ、ショウジョバカマ、マイヅルソウ、ウツ ギ、ツクバネソウ、ミネズオウ、カメノキ、ツガザクラ、ウラジロヨウラク、コケモモ、コバイケソウ、ミネザクラ、アヅマギク、etc,
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