◆北アルプス(五色ヶ原〜薬師) 山旅報告

2004年8月11〜14日  L:Sumi、Kanegon、Kiyono、絵師

◆縦走1日目(8月11日)  絵師記
 信濃大町5:08着。タクシーにて扇沢5:30着。前日雷でロープウェイが運休していて心配したが本日 は動くとのことで一安心する。アルペンルートを乗り継ぎ室堂に9:30着。雲のない天気で気持ちがはずんで くる。階段の多い道を進み、浄土山登山口10:30着。
 ミヤマリンドウ、トウヤクリンドウ、シロバナイワギキョウ、チングルマなどの花が登山道に見られる。 山頂11:25着。槍、笠、黒部五郎、薬師、白山などが展望できる。
 ここで、直行バスで入ったKiyonoさんと合流し、大休止12:20出発。黒部湖、針ノ木岳、裏銀座など を見ながら鬼岳〜獅子岳〜ザラ峠を歩く。ハクサンイチゲの群落も見られるが、急な登り・急な下りに余裕 は無い。
 16:00五色ケ原着。好きなハクサンフウロも見られてホッとする。
 16:20五色ケ原山荘着。お風呂に入れて天気にも恵まれて良い一日でした。

      
 
◆縦走2日目(8月12日)  Kiyono記
 4:45 4人一部屋の快適さからか、やっと起床。5時からの朝食なのに・・・。5:00朝食。
 食堂からは何と日の出が見えます。朝日を見ながらの朝食に大感激!本日のお天気はバッチリ、雷も 大丈夫との事!(一昨日は、雷で室堂のロープウェイが止まってしまったとの事でした。)
 6:15スタート、まずは小屋の周りを散策。と思いきや、Sumiリーダーは15分で切り上げる。せっかち かしら?小屋を出て行ったと思ったら、すぐに戻った一行に、小屋の人たちは何と思ったのでしょうか?
 7:08鳶山着。8:35早くもコーヒータイム。最後に出て、一番のんびりしている私たち。
 10:04 越中沢岳、60日間一筆書き、縦走おじさん(60歳)に遭遇する。おじさんいわく、これを 達成するには、下記の6項目が必要らしい・・・!
1.時間(退職後なので、時間は十分)
2.費用(宿泊費60万+その他費用で100万ぐらい?)
3.体力
4.気力
5.妻の理解
6.女性のサポーター(所属している山の会の人たちだそうですが、女性の山行スケジュールと調整を取り、 少し滑落して、シップ薬が欲しいので持って来てくれとか、雨具が切れたから買って来てくれとか、フ ルーツ(ビタミンC)を6個持ってきてくれとかと言って、途中待ち合わせをして、数日間、一緒に山 を回るそうです。)
 もう、話し慣れていると言いましょうか、10月号の山渓に載るんだとか、雨が降った時には乾燥室が 使えるので洗濯をするとか、携帯の充電ができそうな山小屋を探り出す話とか、どうしてもお風呂に入り たくなって、明神まで降りてしまった話とか・・・・、etc。
 私たち四人は、おじさんにとって、本当に良い聴衆となっていました。
 ロマンの会にも、似たような事をやりそうな人がいるような氣がしますね!Kanegonさんは望んでサポーター なるそうです。

 11:52スゴ乗越。なんとなく、雲行きがあやしくなってきたので、小屋までの道を急ぐ。
 14:25小屋着。夕食までの、いつもの宴会。まずはビールで乾杯!水が豊富なのか、冷水で冷やされて いて、冷たくて、超おいしい!更に、本日はSumiさんの持参したおいしそうな日本酒とKanegonさんのワインも 冷やしておいたので、これもまた、あー、おいしーい!しかし、この日で、4人が持参したお酒はすべて飲 み干されてしまいました。私は大丈夫ですが、明日は、小屋のビールしかありませんよ!みなさん!

      
     

◆縦走3日目(8月13日)  Kanegon記
 朝食時、スミ隊長から「Kanegonさん、(寝るとき)右向き過ぎ!」と注意を受ける。は?あっ、そっか、 昨夜、スミ隊長は歯ぎしりアバウト絵師とイビキカネコに挟まれていたっけ。どうやら眠れぬ夜を過ごしたら しい。可哀想に・・・けど、過ぎたことは忘れましょう。

 さてさて今日も快晴。こんなに天気に恵まれてバチがあたりそうだと、ニタニタしながら空を見上げる。
 5:45スゴ乗越小屋のおっちゃんに見送られて出発。今日は登りに登って、薬師岳山頂を目指す。ご一緒 するのはロマンの会最強メンバーの選りすぐり。そう、決して自分のリズムを崩すことのない私があの3名 の歩調に合わせる気はない。スタート早々から遅れて登る。
 7:00間山着。ここで今日一回目のティータイム。360度の景色を楽しみながらいただくお茶は格別 である。他の登山者は水を一口飲んで早々に出発してしまうが、我が隊はとにかく景色を楽しむ。この景色 を楽しまずして、何故、汗水たらしてこんな山奥まで来るか?!至福の時を満喫する。
 まだまだ登りは続くが、今日はとにかく天気がよい。山々がどこまでもどこまでも連なる。やはり目に飛び 込む槍ヶ岳。そうそう、裏銀座縦走も面白かったなぁ、槍山頂はもう遠慮したいけど。おっと、あれは縦走 デビューの地、雲ノ平ではないか!今日の道に比べれば、雲ノ平も黒部五郎も楽々スキップコースね。
 見下ろせば黒部川。黒部湖へ続いているのがよく分かる。黒部川向かいに地塘。地図で確認すると 「薬師見平」とある。ふかふかの緑が気持ちよさそうな場所だが、道はない。スキーでの滑降か、ヘリでの 落下か、どちらも現実的ではないが、すがすがしいあの場所に降り立った自分に思いをはせる。
 反対側は富山湾。あの海には私が食すべき魚がたくさん泳いでいる。
 待っててねぇ〜、よ、よだれが・・・振り返れば昨日歩いた道。越中沢岳とスゴの頭は緊張したなぁ、 やっぱ獅子岳は難関だわ、などとさまざまな感慨に浸りながら歩を進める。これが縦走の醍醐味! 超楽しい!!

 暫くすると、目の前に大きなカールが現れた。北薬師岳の向こうが薬師岳だ。これまた姿がとても美しい 山でござんす。でもこれを越えるのかぁ・・・足、だるい。けれど、足を動かしていればいつかは誰もが 到着するのが登山のイイところ。お三方、悪いけど先にいっとくれ、薬師岳の山頂で待っていてくれれば、 わたしゃ文句はないわさ。っと思っていたら、薬師岳山頂まであと数メートルという場所で、皆さんが待って いてくれた。
 「一緒に登頂だ!」とスミ隊長。感涙。あ、ありがとうございます。
 で、皆さんと一緒に10:27薬師岳着。お湯を沸かし、景色を楽しみながら昼食をいただく。
 とにかくとにかく、目の前の景色が素晴らしい。食事をしながら地図眺めて場所確認。今日の景色ならば、 全員がクラタ塾長になれる。そう、地図の通りに見える山の名前を片っ端から言えるのである。山頂には スケッチブックを広げる人が多い。それに感化された我が隊のアバウト絵師もペンを片手にサラサラサラ・・・ あっという間に北アの山々を描き上げた。この作品の鑑賞については年末のコンテストを楽しみに待ちま しょう。

 さて出発しますか、と皆ザックを背負ってみたものの、あまりの素晴らしい景色に足が動かない。立ち上 がってから数分経過。スミ隊長が「名残惜しいが、行きますか」ときっかけを作り、11:40ようやく歩 き出す。
 すぐに愛知大の遭難碑が見える。悪天候で稜線を歩き過ぎて遭難したらしいのだが、今日はそんな 心配は無用。景色に見とれて転けやしないかを心配した方がよい。薬師岳山荘までの道は、ザラザラしては いるが、これまで歩いてきた道に比べればとても歩きやすい道で、トントンと下る。
 12:40薬師小屋着。ここで今日三回目のティータイム。アバウト絵師のパウンドケーキとコーヒー。 うぅ〜ん、なんと贅沢な山行だろう。ここからも槍などの山々は見えているのであるが、さっきまでの山頂 からの景色があまりに雄大過ぎたため「ここからの眺め、しょぼい」と、天気の悪い日にここに来た人が 聞いたら、後ろから刺されそうなセリフを吐く。

 沢の水で顔を洗い、薬師平を過ぎてキャンプ場を通過し、もう間もなく太郎平という頃は木道歩きとなる。 「終わっちゃたねぇ」と口々にしていると、小屋前のベンチから手を振りながら駆け寄る女性。
 「スミさぁ〜ん」まぁ、スミ隊長を追いかけてこんな所まで来るなんて、うふっ、スミに置けない人。 っと思いきや、 Todo会長夫人であった。Todoサポート隊、我が本隊への差し入れ(具体的には酒) するために、ここまでやって来てくれた。なんと有り難いお人だろう。会長さま、夫人さま、ありがとう ございます。こうしてサポート隊と共に、縦走大半の日程を無事終えたことを祝し、乾杯した。本隊とサポート 隊、総勢6名で眺める夕焼けは、今日も美しかった。
      
     


◆縦走4日目 (8月14日)  スミ記
 長かったようで、あっという間に最終日。6:00、太郎平小屋を出発。のびやかに続く木道を快調に下る。 どこにしようかなあ、と幾つかのベンチを通り過ぎ、ここ!と決めたベンチで、例によってお茶タイムとす る。
 誘われたように他のパーティも次々に休憩タイムを取るが、気がついたら、最後までベンチに残ってい たのは我々だけであった・・・。結局30分ほどお茶し、7:25出発。今日は実に大勢の人とすれ違う。 が、ここに来て初めて雲行きが怪しい。薬師の方は雲の中だ。これから登る人、かわいそうに、TODOさん達は、 大丈夫かなあ、としばらく言っていたが、そのうち、こりゃダメだわ、何も見えないよ、下手したら雨かあ、 もっと下手すると刺されるよっ、などと酒の恩は一応忘れないものの、勝手なことを口々に言う、ただの、 いやな奴等なのであった。

 歩きやすい道を順調に下り、9時に折立に到着。その少し前からついに雨が降り出す。9:30のバスに乗り 込み、10:30少し過ぎに有峰口に到着。ようやく携帯が通じるようになる。バスの運転手は、昔ながらの 日本人という感じで、独特のオーラを放っていた。さてさて、風呂、風呂。小屋でもらった割引券を片手に、 ロッジ太郎に電話(076-482-1418)。
 行き帰り送迎付きで400円、もう少しお金を落としていっても、と一瞬思ったが、さっぱりした我々の 心は、ビール&メシしかない。
 立山駅のレストランで、まずはビール&軽く腹ごしらえ。この辺りから、女性陣に仕切られていくのであ った。12:30の電車に乗り、1時間ほどで富山駅に到着し、いよいよ今日のメインイベント。特急はくたか の指定が取れなかったのがかえって幸いし、時間を忘れて、ひたすら食べまくる、飲みまくる。白エビ、ほ たるいか、ブリカマ、日本酒、・・・富山の味は最高だ。この4日間の充実した山行を締めくくるにふさわ しいフィナーレだ。みやげとさらに酒を一本片手に16時のはくたかに乗り込む。自由席であったが、幸い 近い位置に全員席を確保でき、越後湯沢へ。新幹線に乗り換え、19時前には早くも大宮駅。かえって料金も 安いし、これからは富山周りのルートが増えそう(増やそう?)だ。

 いやあっつ、それにしても充実した4日間だった。これほど、好天&好展望&花花&Teaタイム?に恵ま れた山行、いや山旅は、かつて覚えがない。これも、参加した(悪運強き?)皆さん&TODOサポート隊の おかげです。ありがとうございました&お疲れさまでした。・・・・来年はどこに行こうかあ?

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