今年の尾瀬

参加者: マタギ(L)、Kobayan、Muming(記)

日程:7月12日、13日

一日目:曇り時々雨、夕方より晴れ
鳩待峠10:15→オヤマ沢田代12:00→12:45小至仏山13:00→13:40
至仏山山頂14:10→小至仏山14:45→テラスベンチ15:10→鳩待峠16:40→
山鼻小屋17:55

二日目:晴れ
山鼻小屋6:55→7:44中田代三叉路7:50→8:33竜宮十字路9:00→11:00
富士見小屋11:30→アヤメ平ベンチ発12:30→12:57横田代ベンチ13:08
→鳩待峠14:00

一日目
 沼田駅よりタクシーで鳩待峠に入る。 登山口に向かうのは私達3人だけだ。
 歩き始めたら後から声がかかり、振り向くと「尾瀬保護財団」の松島トモ子似の女性が立って いた。

 松島トモ子「これから登られるんですか?」
 私達「はい」
 松島「山頂は台風がきているような状態だった、と朝一番で下山した人がいってましたよ。登 山道にはまだ雪が残っているところもあるし、どちらからいらっしゃいました?」
 私達「東京方面です」
 松島「9時くらいには登山開始していただかないと」
 私達「。。。気をつけていきますから。」

 登山を諦めてほしかったのか、単なる注意喚起か、とにもかくにも登り始める。しばらくは樹 林帯の中を歩くが、早速雨が降り始め、ザックカバー、雨具をつける。
 雨はどんどん強くなってきて、たださえぬかるんでいる登山道がいっそうどろどろになってきた。 最初は私達3人のPartyだけしかいなかったけど、下山してくるPartyに会い始める。
 6時には鳩待から登り始めたとのこと。めちゃくちゃ早いペースで下りていった。
 やはり山頂は風がとても強かったそうだ。

 「小至仏までにしようか」「写真とるときに「小」を隠して山頂にいったことにしよう」など ど弱気発言も出始めたが、登山道脇の花の写真を撮りながらゆっくりベースで歩き続ける。
 途中、一部雪に覆われた木道があったが、ちょっと足元に気をつければ問題なく通過できた。  このあたりはシナノキンバイとハクサンイチゲがならんで咲いていた。
 無事小至仏到着。相変わらずの曇天だけど、すこしは雨と風はおさまったか。
 小休止の後、先刻の弱気発言などなかったように至仏山頂を目指し出発。
 去年も出会ったホソバウスユキソウが、岩から顔をのぞかせるようにあちこちに咲いていた。

 13時40分に山頂到着。
 まったく展望がないけれど、雨と風はすっかりおさまってくれた。
 山頂はけっこうな人出で混雑しており、私達もマタギがいれてくれたコーヒーをご馳走にな り、しばしのんびり過ごす。
 今日のお天気の中では、比較的いい時間帯での登山だったのでは、ということになった。

 下山は、天候回復もあってずいぶんと楽になった。雲がどんどん切れてきて、尾瀬湿原と燧ケ岳 が見え始めた。
 オヤマ沢田代の木道を歩いているときに、後から若い2人組みの女性が追いついてきた。
 学生さんかと思ったら30歳前後のりっぱな社会人。
 ここからは、なんとなく彼女達と話しながらつかず離れずで5人で鳩待峠に戻る。

 鳩待峠ではどろどろになった靴やスパッツを洗い、私はジェラートを食べた後に、山の鼻への 木道を下り始める。
 先ほどの2人組みが大きなザックをしょって私達を追い越していった。
 至仏山荘の前でテントを張るのだそうだ。
 夕日が木漏れ日となってやわらかく降り注いできており、川上川の水音もここちがよい。明日 のお天気は期待がもてそうだ。


二日目
 昨晩は雲ひとつない星空だった。そして2日目も朝から快晴で、至仏山が青空をバックに くっきりそびえている。
 木道歩きは湿原に咲く花をカメラに収めるのに忙しく、コースタイムを大幅にオーバーして しまった。
 観察業務をしていた尾瀬保護財団の人(昨日とは違う人)にクロバナロウゲとヤナギトラノオ の花の名前を教えてもらう。

 この日も昨日の2人組に木道上で会い、竜宮十字路のベンチで果物、お菓子を交換しながら おしゃべりに興じる。
 大清水を目指す彼女達とはここでお別れして私達は長沢新道を入った。
 ここからが少々つらかった。
 昨日の疲れが残っている上に、日陰がまったくない木道歩きは結構体力を消耗していたようで、 この状態から登り始めるのはやっぱりしんどいものだ。
 「今日は、登りはないと思っていた。」と何度もいうKobayan。
 そこそこ傾斜のきつい登山道を登りきった10時ころに小休止をとる。
 ここからは木道があり、緩やかな登りが続いた。
 富士見田代の小さな沼にはヒメシャクナゲが咲いており、燧ケ岳もばっちり水面に映っている。

 富士見小屋でお昼休憩をとった。マタギはアヤメ平のベンチでお昼休憩を考えていたようだ が、そこまでもたなかった。

 富士見小屋からアヤメ平への途上でもすでに大展望がひろがっていた。
 混雑した尾瀬湿原とは違い、静かな天上の楽園がそこにはあった。
 ベンチテラスはすでに先客がいたので、木道上で寝転がってみた。
 空が丸い。
 しばらくの時間うだうだ過ごす。
 アヤメ平は、一時は相当荒れていたとのことだが、今はずいぶん回復してきているように 見えた。

 木道より樹林帯に入り、鳩待峠には14時に下山する。

 今回も多くの花に出遭えました。
 リーダーのマタギ、Kobayan、どうもありがとうございました。


出会った花々
一日目: ゴゼンタチバナ、マイズルソウ、ツマトリソウ、ハクサンイチゲ、ハクサンチドリ、チングルマ、
シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ワタスゲ、タカネオガマ、ホソバウスユキソウ、タカネバラ、
カラマツソウ、オゼソウ、シャクナゲ、コイワカガミ、コバイケイソウ、バイケイソウ、ミツバオーレン、
ベニドウザン、アズマギク、シモツケソウ、アカバナシモツケソウ、ウラジロヨウラク、イワイチョウ、
キバナコマノツメ、ズダヤクシュ、ネバリノギラン、ミズキ、イカリソウ、オオレイジンソウ、
イワハタザオ、ヤマリンドウ、コケモモ、ミヤマダイモンジソウ、ミズガシワ、ユキザサ、ヒメヘビイチゴ、
ナナカマド、レンゲツツジ、ショウキラン、ハクサンコザクラ
二日目: サワラン、クロバナロウゲ、ヤナギトラノオ、ニッコウキスゲ、ヒメシャクナゲ、ミネズオウ、
ツボスミレ、トキソウ、ノアザミ、タテヤマリンドウ、クモガニガナ、ギョウジャニンニク、カキツバタ、
アヤメ
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