女峰山2483M
山行報告
Date:2008.10.4〜5
Member:
KWL、Kobayan、
Yakkora、Altivelis、
花好き娘(記)
Course:
10/4 志津林道〜馬立〜唐沢小屋
10/5 唐沢小屋〜女峰山〜石祠ピーク〜奥社跡〜赤薙山〜キスゲ平
当初、ペンション利用Aコースと避難小屋利用Bコースが用意されていました。KWLといえばペンション利用で
優雅な山行と思い皆申し込んだようですが、今回は異例の避難小屋利用ハードな山行となりました。
「ペンションに団体が入って取れなかった」そうですが、足の状態が不安だった私が、1日の歩行時間が少ない
Bコース希望だったので、気を使って下さったのだと思います、すみません。
今回の「唐沢避難小屋」は、30年程前、明治大学ワンゲルの「鈴木さん」がこの山で倒れ、唐沢小屋で亡くなった
ので、霊体験をした人がたくさんいるそうです。当会マタギさんも、知らずに1人で泊まり、金縛りにあったとか!
翌日登山道で慰霊碑を見て命日だったと知ったそうです。
噂を聞いたメンバーは、水を汲みに行ったら、写真を撮ったら、1人増えているのでは、とビクビクしており
ました。
10/4、東武日光駅に合流すると、皆すごい荷物!寝袋なんて何年ぶり、ペンションのはずでは・・・と、納得
いかない様子でのスタート。予約済のタクシーで志津林道へ。駐車している車がたくさんあり、避難小屋が満員
だったらどうしよう・・・と不安になりました。
12:40 林道歩き開始。昔ここまで車は入れず、単調な長い道をひたすら歩いたと聞きました。
14:45 馬立分岐着。まだ始まったばかりの紅葉が、緑色の中に黄色・赤と混ざり、京都のお菓子のようで
上品です。しばらく登ると右側に枯れたダムが現れ、紅葉が見事。まだ紅葉は早いと思っていたのに十分堪能
できます。
きつい急坂が始まり、誰かが先頭になるたび、一番後ろの人は「私にはもうついていけない」と弱音をはいて
いましたが、誰でも先頭は早くなり、後ろは辛くなるのは同じようです。
15:20 水が流れている場所に出て、リーダーが少し先に水場標識を発見、しばし水汲みタイム。あと10分で
避難小屋のはずが、なかなか現れません。しかも横は崖になっており、暗くなって汲みに来るには危険だと
思います。
20分は歩いたでしょうか、15:55、やっと唐沢避難小屋に到着。
さて、寝場所はあるか?と思ったら、1番乗りでした。昔の小屋は隣で板になっており、新しい小屋は綺麗で、
先人達の毛布、シュラフ、水、ろうそく等が置いてありました。難点はトイレがないこと・・・
外で済まさねばません。KobayanさんはYakkoraさんと一心同体だから、夜中トイレに起こすと言っていました。
寝袋を敷いて場所確保の後、着替え等を済ませ、外で軽く一杯。リーダーが保冷バックに入れて持ってきて
下さったビール、おいしかったです。
Kobayanさんの防災用きなこもちは、水に入れて数分で膨らみ面白かったですが、あまりおいしくないと
Altivelisさんからダメ出しをされていました。
寒くなり、小屋で夕食を取ることにしました。結局、我々以外誰も来ない貸切状態!食料は個人持ちでしたが、
Altivelisさんが肉団子入りスープを作って下さり、大好評。寒い時に暖かいものは救われます。食べ終わると
やることもなく、Altivelisさんのハブ酒とYakkoraさんの日本酒で語りました。
文学やオペラ等高尚なお話で、すごいなぁと思うばかり。Altivelisさんの持ってきたろうそくが尽き、
芯のない先人のろうそくにKWさんが巧みな技で火をつけ、明かりを繋ぎます。それも尽きた頃、寝ることに
しました。
外で歯磨きをしていると満天の星空!しばらく皆で星を眺めました。
しかし、ものすごい寒さで眠れません・・・。10月の避難小屋を甘く見ていました。誰かがトイレに起きると、
交代で誰かが外に行っていました。「鈴木さん出ないでね!!」とみんな思っていたに違いありません。
Yakkoraさんの電池式ろうそくが一晩中ほのかに照らしてくれ大活躍、私には怖さを和らげてくれる光でとても
救われました。
10/5 翌朝、KobayanさんとYakkoraさんも寒さでほとんど眠れず、朝が待ち遠しかったそうです。先人の
毛布を借りたKWLと準備万端のAltivelisさんは朝までぐっすりだったそうです。
Yakkoraさんは変な足音が聞こえたので鈴木さんに違いないと言っていましたが、KWLの足音ということになり、
結局鈴木さんは私たちを暖かく見守ってくれ、姿は現さなかったようです。
朝食前、何とAltivelisさんが、あの水場へ水を汲みに行ってくれ、またスープを作ってくださいました。
7:45出発 しばらくすると、ガレ場に出ました。まるでアルプスに来たようです。しかしそれなりに
キツい道で疲れます・・・。途中の登り道に、鈴木さんの慰霊碑がありました。
8:20 女峰山山頂着。360度見渡せ、素晴らしい景色!少し雲がかかってきてしまいましたが、合間から見える
紅葉の山々が素敵でした。すぐ後に来た栃木の山岳会は大小真名子山の方へ下るそうで、そちらのコースも魅力的
です。
コーヒータイムの後、志津小屋から来た女性2人がやって来た途端、男体山の山頂が顔を出しました。我々は
50分位粘ってやっと見られたのですが、このお二人はラッキーです。
9:15 下山開始。尾根伝いの道は前方も後方も紅葉が見事。痩せ尾根で地図に危険マークがありますが、
ロープで下ったりと岩場好きの私は楽しかったです。
11:30 奥社跡着。恒例のKobayanさんのみかんをいただきます。ここから私が先頭を担当した途端、起伏が多く
分かり辛い道となりましたが、スリルがあって楽しかったです。しかしどうしても早くなってしまい、次の休憩には
「ダメ、交代」と言われてしまいました(悲)
12:20 赤薙山山頂着&昼食。皆パンなので12:45には出発。今度はKobayanさんが先頭、コメツガ林に囲まれ、
地図に「迷」マークがあり分かり辛い上、霧が深くなり、先頭を交代して正解でした。
13:45 キスゲ平着。7月に霧降高原に参加し、無念のリタイヤをした所・・・3ヶ月後にまた来ることになろうとは。
この先は歩いているので、何の悔いもなくリフトで下ります。ここで、バスの時間がギリギリと発覚!
14:15 リフトから降り、少し距離のあるバス乗り場まで走って14:20無事バスに乗車。その間に私がトイレに
寄ったため、皆さんがバスを待たせてくれていました、すみません。
15:01 東武日光発快速で帰路へ。車内ではお決まりの反省飲み会。避難小屋は冬山装備でないと無謀等と
反省しつつ、安上がりで貴重な体験、山は紅葉も景色も素晴らしかった等、皆満足の様子。私も、近場で岩場や
アルプス気分が味わえるこの山がお気に入りになり、避難小屋ファンにもなりました。
KWL、色々大変でしたが、大変充実した山行をありがとうございました。
今回、食事等何のお手伝いもできなかったので、当初予定だったKWLに代わって山行報告を書かせていただき
ました。タイムを教えて下さったKWL、写真提供していただいたKobayanさん、ありがとうございました。
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